ピロリ菌検査
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ピロリ菌とは?
ピロリ菌は、胃の中の常在菌ではなく、通常の細菌が胃酸で死んでしまう環境でも生きられる特殊な細菌です。ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を使ってアンモニアを発生させ、胃酸を中和しながら胃の粘膜に入り込みます。このようにして胃の粘膜に慢性的な炎症を引き起こすことがあり、放置すると胃炎や胃潰瘍、胃がんなどのリスクが高まることがあります。
感染時期と感染経路
- ピロリ菌は主に乳幼児期(5歳以下)に感染すると、胃の粘膜に長期間生息します。
- 成人が感染した場合は、一時的に胃炎を起こすことがありますが、免疫によって多くは排除されます。
- 感染経路は、昔は井戸水など環境由来も考えられましたが、現在は家族内感染(特に母親から子供)が多いとされています。
ピロリ菌感染の頻度
日本では、約3,000万人がピロリ菌に感染しているといわれています。年齢が上がるにつれて感染率が高くなる傾向があり、衛生環境の改善により若い世代の感染率は低くなっています。以下は年代ごとの感染率の目安です。
年代別の感染率(目安)
| 【年代】 | 【感染率】 |
|---|---|
| 20歳代 | 5~10% |
| 40歳代 | 20~30% |
| 70歳以上 | 70%以上 |
ピロリ菌と病気の関係
ピロリ菌感染は胃だけでなく、他の病気にも関係することがあります。
胃疾患
胃・十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がん、胃ポリープ、胃MALTリンパ腫など
胃以外の疾患
血小板減少性紫斑病、小児の鉄欠乏性貧血、慢性じんましんなど
ピロリ菌検査を受けるのはどんな方?
胃痛や胃もたれなどの症状がある方
健康診断でピロリ菌抗体が陽性と指摘された方
内視鏡検査で慢性胃炎が確認された方
※注意:内視鏡検査を受けずに血液検査などでピロリ菌を調べる場合は、自費(自由診療)となります。
2013年からは「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」に対して保険診療が認められており、内視鏡で慢性胃炎が確認されれば、保険で検査・除菌治療が可能です。
ピロリ菌検査の方法
当クリニックでは、1)尿素呼気検査(UBT)、2)便中ピロリ抗原検査、3)抗ピロリ抗体検査(血液)があります。
精度の高い判定のためにUBTと便中ピロリ抗原検査がともに陰性を確認できた場合に除菌成功と診断しています。
除菌治療について
ピロリ菌の除菌治療は段階によって保険適用の範囲が異なります。
| 【段階】 | 【内容】 | 【備考】 |
|---|---|---|
| 一次除菌(保険診療) | 胃酸を抑える薬+抗生物質2種類 (アモキシシリン、クラリスロマイシン)1日2回1週間 |
内視鏡で胃・十二指腸潰瘍や慢性胃炎が確認された場合 |
| 二次除菌(保険診療) | 胃酸を抑える薬+抗生物質2種類 (アモキシシリン、メトロニダゾール)1日2回1週間 |
一次除菌不成功の場合 |
| 三次除菌(自費診療) | 患者様の希望により実施 | ペニシリンアレルギーの場合も自費で対応可能 |
除菌による効果と注意点
- 胃の慢性的な炎症が改善し、胃粘膜の萎縮進行が抑えられます。
- 胃・十二指腸潰瘍の再発率や、胃がん発生リスクも低下します。
- 若い年齢で除菌すると、胃粘膜が健康な状態のうちに治療できるため、より予防効果が期待できます。
- ただし除菌しても完全に胃の状態が元に戻るわけではなく、萎縮の改善には時間がかかるため、定期的な内視鏡検査が推奨されます。